WBC準決勝敗退・・・。

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準決勝 日本1―2アメリカ(21日、ロサンゼルス)

 世界一奪回を目指す小久保監督に与えられた戦力は、決して十分ではなかった。その中で1、2次ラウンドを6戦全勝で突破。準決勝で米国に敗れ、夢破れたが、指揮官が身を砕いてチームを作り上げたことは確かだ。しかし、その指揮官を支える組織全体としては、どうだったろうか。

 13年に就任してから、指揮した試合は練習試合を含め41試合。このうち、負けたら終わりの“本番”は、今大会のWBCを除くと15年、プレミア12の8試合だけ。史上初めて日本代表を常設化し、専任監督を設置したものの、試合ができるのは3月、11月のみで従来と変わらなかった。シーズン中は評論家活動が中心。この間、小久保監督は自ら12球団の監督に教えを請うなど独自に動いたが、常にNPBに専属する形とはなっていない。

 常設化に伴って生まれた50人枠のロースター制度も、十分に機能したとは言えなかった。2月23日の宮崎強化合宿に集合したのは、メジャーリーガーの青木を除く27人。予備の選手は一人もいなかった。嶋はふくらはぎのけがを抱えたまま参加し、結局は大会直前に離脱。炭谷を緊急補強することになった。

 WBCでは扱うボールが違う上に、急な招集は所属球団にも負担になる。前回大会までは、強化合宿で30人程度を集め、そこからふるい落として出場メンバーを最終決定していた。チームとして“補欠”がいない状況は、けが人が出た場合には苦しい。そのたびに再考せざるを得ない状況になってくる。「ロースターの選手は全員が侍ジャパン」という位置づけでスタートしたが、意識だけ代表選手でいるのは難しい。関係者が「再考の余地はある」と漏らす部分だ。

 監督とコーチが試合中に戦略を練る中に、ユニホーム組ではない監督付のマネジャーも加わっているシーンがテレビ中継に映された。12球団の試合では見られない異例の光景だ。「どうして(マネジャーが)あそこで継投の話に加わるのか」と話す関係者もいた。

 侍ジャパンのブランド力を高めるため、NPBエンタープライズが12球団の出資により14年11月に設立された。しかし、「顔」である指揮官のメディア発信の機会は少なかった。その結果、侍を応援するスポンサーからは「小久保さんでは盛り上がらない」という声が噴出する。チーム運営側として「野球だけに専念してほしい」という方針が、逆に「小久保監督を守る」という意識につながったか。これは、侍ブランド確立を目指すNPBエンタープライズの趣旨と矛盾することになってしまった。

 ただ勝てばいいか。人気を高めたいか。決してイコールではない2つのテーマの間で、今はまだ組織自体もその途上にあるようだ。 侍ジャパン幹部は「野球界は斜陽産業。どう盛り上げるか、真剣に話し合う必要がある」と話す。そんな危機感を背負う中、侍ジャパンが出場した2次RのE組の観客動員は合計20万9072人となり、組別の最多記録を生んだ。野球人気の復興につながったが、小久保監督への組織としてのバックアップは、不十分だった。今大会の顔になるはずだった日本ハム・大谷が辞退することになった騒動の裏にも、課題が見え隠れする。

8回表の衝撃が半端なかったなぁ〜・・・。でも本当にお疲れ様です!久しぶりに日本中が野球で盛り上がったような気がしました。そう思うと最高のメンバーだったのかもしれないです。

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