ワウリンカ選手にストレート勝ち!錦織選手

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男子テニスの今季最終戦ATPツアーファイナル(ロンドン)の1次リーグ初戦で世界ランキング5位の錦織圭(26、日清食品)は同3位のスタン・ワウリンカ(31、スイス)と対戦し、6−2、6−3のストレート勝ちした。世界3位を67分の戦いで撃破した勝利を海外メディアも大々的に取り上げた。
英国のBBCスポーツは、「アンディ・マリーとノバク・ジョコビッチが世界トップのランクを争っている一方で、錦織はワウリンカと、世界3位を入れ替わる大きな前進を驚くほど簡単な勝利で成し遂げた」とし、世界3位への可能性について「それが今週の目標」との錦織のコメントを紹介した。同記事では、「多くの試合に勝って4位か3位になること(を目指している)。ランクが上がるチャンスがあると感じている」という錦織の自信に満ち溢れた談話も掲載した。
英国のスカイ・スポーツの電子版は、「錦織はツアーファイナルでワウリンカに対して意思表明をした」と、世界ランキング向上を図る錦織の見事な戦いぶりを映像つきで紹介、細かく勝因を分析した。
「ワウリンカは、9月の全米オープン準決勝で錦織が敗れた相手。これまで6度の対戦で4度敗れている。しかし2014年のツアーファイナルで準決勝に勝ち進んだ錦織は、スピードを使い6−2、6−3での勝利を確保した」と、全米での因縁と、ここまでの両者の経過を追った上で、同記事が、このマッチで最高のショットとして、まず挙げたのは、第1セットの第8ゲームで、錦織が身体を大きく伸ばして角度のある力強いボレーを決めた場面だ。
スカイ・スポーツで解説をしている元英国のトッププロだったマーク・ペッチー氏は、「間違いなくウィナーを打ち返すのに最も難しいショットだった」と高い評価を与えた。次に挙げたのが第2セットの第8ゲームで、錦織が閃光のようなフォワハンド・ウィナーを取ったシーンだった。
また同記事では、テニスのエキスパートによる試合の感想も掲載。その中で、元英国のナンバーワン女子プレーヤーで現在キャスターとして活躍中のアナベル・クロフト氏は、「彼(錦織)は、非常に支配的な試合を展開した。それと同時にワウリンカの負け方が少し残念だった。(テーピングをしていた)左膝が原因だったのかしら?」とコメント。1997年の全米決勝進出経験のある元世界4位のグレッグ・ルーセドスキー氏は、「錦織は素晴らしかった。すべてのプレーでやるべきことをしていた。スタン(ワウリンカ)は、今日は不調だった。偉大さと単調を合わせたような試合だった。」と、本領を大いに発揮した錦織と調子を取り戻せないまま敗戦したワウリンカの違いを挙げた。
そのルーセドスキー氏は、また同電子版の別のページで錦織のコーチであるマイケル・チャンの功績を称えた解説コラムを掲載している。
全米オープンの時、錦織は前に出てくるテニスを展開していた。そして今日もそうだった」と、ルーセドスキー氏。「彼(チャン)は、それを圭(錦織)のゲームに取り入れ、圭をこれまで以上にオールコート・プレーヤーにした。今後、圭がワウリンカやアンディ・マリー、ノバク・ジョコビッチらのような相手を倒していく上で、それは非常に大切なことだ」と、この日ボレーを使いながら試合を有利に進めていった錦織のオールコートを使ったスタイルを称賛した。
さらに「圭は、ここぞという時に前に出て来るということをしなければならない。そしてそれをタイミングよく使った。(それを錦織にやらせるようにした)マイケル(チャン)と(もう一人のコーチ)ダンテ・ボッティーニ、そして(それを実行している)圭は素晴らしい」と続け、「マイケルは、とても戦術に長けたコーチだ。彼はいつもロッカールームでiPadを使って相手選手を研究している。相手選手のパターンやいろんなところを見ている。(彼の下でするテニスは)メンタルのみでなく戦術がしっかりしている」と、錦織をサポートしているチャンの仕事ぶりをクローズアップした。
錦織は、日本時間の明日16日午後11時より、 世界ランキング1位で地元英国のアンディ・マレーと対戦する。全米では錦織がマレーを倒した金星が話題となったが、マリン・チリッチクロアチア)を初戦で下しているマレーとの一戦が、錦織にとって1次リーグでの最大の山場となる。

以上、今日の梶原吉広おススメニュースでした!!