ある意味339人目の日本人 猫ひろし

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お笑いタレントでカンボジア代表の猫ひろしこと本名・滝崎邦明は、2時間45分55秒で、139位で完走した。最後は最下位のアブドレ・メスカル(ヨルダン)とのデッドヒートを制し、持ち芸の「ニャー」をしながらゴール。メスカルは2時間46分18秒で、わずか23秒差だった。出場した155選手中で、完走した選手の中では下から2番目(リタイアが15選手)だったが、初めての五輪の舞台で、最後まで走り抜いた。

コースには日本人選手を応援する方々がたくさん集まっている。80歳となった五輪おじさんも袴姿で沿道で応援している。先頭集団につけていた日本人が通り過ぎると大歓声。その後いくつかの集団が次々と選手が通過する。全ての選手がとおりすぎてしまった、と思った刹那、遠くに見える小さな小さな姿。「猫がんばれー!」日本人の声援が飛ぶと、右手をさっと挙げて声援に応える猫。

 しかしこの14kmポイントは周回コースの1周目。この後2周目(24km)3周目(34km)と10kmごとに通過していくのだが、当然先頭との差は広がる一方。5kmの速報タイムでは最下位だったが、14kmを通過したときには、猫の後ろにはヨルダンの選手がいた。ここを通過するたびに険しくなる猫の表情。

 雨は上がり、時折薄日が差している。日本人選手も苦しそうに顔を歪めており、詰めかけた日本人応援団の声援も一層大きくなる。しかし猫にも同じか、それ以上の声援が送られている。最後の2人(猫、ヨルダンの選手)には日本人以外からも大きな声がかけられていた。

 再び地下鉄に乗りゴール地点に戻ると日本人選手がゴールした後だった。そこから待つこと20分、ゴールに人が駆け込まなくなって3分ほど経つと「カンボジアのタキザーキとヨルダンのメスカルがデットヒートをしています!」とアナウンスされると、大画面に映された猫ひろしとヨルダンの選手。どっと歓声が沸くスタンド。猫は両手を横に広げ、最後の直線を全力でスパートするとさらなる歓声が。

「42キロ、最高でした」と振り返る一方、「選手としてタイムは良くなかった。もうちょっと粘りたかった」と反省を口にした。「カンボジアの人も日本の人、ブラジルの人も応援してくれて、ありがとうと言いたい。最後はきつかったけど、絶対に歩かないようにと頑張りました」と、最後まで走り通す意地を見せたと語った。

以上、今日の梶原吉広おススメニュースでした!!