松坂投手が復活をかける場所

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国内復帰2年目も未勝利に終わったソフトバンク松坂大輔投手(36)が、今オフにプエルトリコで行われるウインターリーグへの参加を計画していることが17日、分かった。オフの間も実戦感覚を養うことが目的。国内復帰後1軍初登板となった10月2日の楽天戦(コボスタ宮城)では1回5失点。来季は3年契約の最終年を迎える。背水のシーズンに向け、万全の準備で臨むためにオフも返上し、復活を目指す。

 このままで終わることはできない。松坂が復活に向けた「武者修行」の舞台として選んだのは、プエルトリコだった。

 「僕にオフはありません」と話していた36歳。その言葉通り、球団に同国のウインターリーグで実戦を積みたいとの意向を申し出ていた。西武、大リーグ時代を含めて初めての挑戦だ。

 国内復帰した1年目の昨年は8月に右肩を手術した。復活を目指した2年目の今季。最終戦となった10月2日の楽天戦でついに1軍のマウンドに立った。だが、制球が定まらず、先頭から4連続四死球を与えるなど1回5失点。日米通算164勝を誇る右腕は2年連続未勝利に終わり、栄光は地に落ちたと誰もが思った。ただ、右手違和感や腰痛などに苦しみながら投げられる状態まで戻ったのが、今季最終戦でもあった。背番号18は復活へ向けた「続編」を紡ぐ場所を模索していた。

 そこで目を付けたのはプエルトリコだった。鹿児島県とほぼ同じ面積のカリブ海に浮かぶ島。毎年11月に開幕するウインターリーグはマイナーの2A〜3Aレベルでオフを利用し、メジャーリーガーも参加する。ソフトバンクは2010年から若手を送り、10年には岩崎が最多勝、11年に参加した柳田はチームメートとなったメジャー通算311本塁打を誇る同国の英雄、イバン・ロドリゲス氏から打撃指導を受けた。レベルの高いドミニカ共和国よりも比較的出場機会を得やすい上、一流のメジャーリーガーとの対戦も可能である。

 プエルトリコでは今年9月に150万人に影響を及ぼす発電所火災による大停電が起きる混乱があった。球団は、まだ派遣するかどうかを最終的に決定はしていない。昨オフは選手派遣を取りやめていることなど、現地へ選手派遣できるかどうかも含めた調査、調整を行っている段階だ。ただ、GOサインさえ出れば11月中に松坂が参加することは十分に可能だ。

 「良くも悪くも投げることができた。来年に向けて一からしっかりつくり上げるしかない」と語っていた松坂。2年間、仕事という仕事はできていない。チームは前日、CSファイナルSで日本ハムに敗れて、日本一3連覇を逃した。チームの役に立ちたい。24日からはヤフオクドームでの秋季練習に参加し、来季に向けて本格的に動きだす。

 ▽ウインターリーグ ドミニカ共和国ベネズエラプエルトリコ、メキシコで行われるものが有名で11月から翌年2月に開催される。若手選手だけでなく、現役大リーガーも多数参加するためレベルは高い。ベネズエラには07年に右肘手術からの再起を目指していた野茂英雄が参加したこともあり、ドミニカ共和国には昨オフ、DeNA・筒香が参加した。今オフ、プエルトリコには巨人・岡本らが参加する予定。アジアでは台湾で開催されており、毎年、日本から多くの選手が派遣されている。

 ▽プエルトリコ 正式名称はプエルトリコ自治連邦区で、「コモンウェルス」と言われる米国の自治的・未編入地域。カリブ海北東部に位置し、プエルトリコ本島ビエケス島クレブラ島、モナ島などから成り立つ。亜熱帯気候に属し、平均気温は25・4度と過ごしやすいため観光地として有名だが、特定地域では貧富の差が激しく犯罪発生率が高い。

以上、今日の梶原吉広おススメニュースでした!!